コラム
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起業するにはまず何から始めるべき?起業までの流れを解説
2023.12.21
近年、働き方は多様化し、起業のハードルも下がっています。しかし、実際に起業をイメージした際に「興味はあるけれど、何から始めたらいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。この記事では、起業するには何から始めたらいいかを流れに沿って解説しています。また、起業に向いている人と向いていない人の特徴、後半では起業に関するよくある質問もまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
起業する際の流れ
まずは、起業するにあたっての流れに沿った具体的な行動を解説します。6つの工程を確認して、起業までの全体像を掴んでください。
- 起業目的を考える
まずは、起業の目的が重要です。何のために起業するのかが明確でないと、方針がぶれてしまいます。また、目的によっては起業の必要がなかったりモチベーションが維持できずやめてしまったりする可能性もあり、準備にかかった時間と労力が無駄になることも考えられます。起業した場合の働き方や状況の変化も考えながら、目的を決めるのが重要です。起業する目的の例としては、次のようなものがあります。
- 自分の判断で事業を進めたい
- 自分の強みを活かしたい
- 理想の働き方をしたい
起業当初は思うように売上が上がらず、予想以上に多くの時間と労力を割かなければならないケースもあります。メリットだけでなく、どれくらいの負担があるのかも具体的にイメージしてください。起業を順調に進めるには、行動が必要です。周りの意見や漠然とした理想ではなく、実際に行動に移す意欲が湧く目的を設定してください。
- 起業形態を決める
次に起業の形態を決めます。起業には、法人として会社を設立する方法と個人事業主として事業を起こす方法があります。2つの起業形態から目的を達成するために適している方を選んでください。
法人の場合は、さらに「株式会社」「合同会社」「合資会社」「合名会社」の4つの形態に分けられます。それぞれに必要な手続きや条件があります。法人と個人事業主の大きな違いは、納める税金の種類です。同じ利益でも納める税金の額が変わりますので、事業の規模や売上などから検討しましょう。
- 事業計画を立てる
起業には事業計画が重要です。事業計画とは、数年間の具体的な目標や経営戦略を記すもので、決めることにより、現状の課題や今後の展開の道筋が把握できます。事業計画でまず必要なのは、どんなことで売上を上げるかです。あつかう商品やサービスの種類と価格、特徴を決めましょう。社会に求められているものを考え、自分の強みを活かしながら決めるのが大切です。提供するものがニーズにあっていなければ、利益を出すのは難しいといえます。また、必要なものであっても競合他社との差別化ができていなければ、思うように利益を上げることができません。どのような点で自分の商品が優れているかを考え、ターゲットの興味をひけるようにアピールするのが大切です。市場調査の方法として、ターゲット層へのヒアリングも有効です。「強み」「弱み」「機会」「脅威」から分析するSWOT分析などを活用しながら、自分の商品やサービスを客観的に見てみましょう。次に、どのように販売するかを決めます。自分の商品やサービスがどんな人に必要なのかを考えた上で、届くまでの最適なルートを選ぶのが重要です。ターゲットを明確に意識して、販売方法を決めていきます。直売ではなく代理店を使ったり、売り切りではなく継続購入にしたりといったターゲットと商品やサービスの強みに合わせた方法でのアプローチを考えましょう。事業計画をまとめたものが、事業計画書です。主に資金調達の際に必要で、経営戦略の具体性や的確な数字は、融資対象としての高い評価につながります。どんなイメージで展開していくのかを、誰がみてもわかるように計画できると、今後の目標設定でも資金調達の面でも有効になります。
- 資金を確保する
起業にかかる費用としては、大きく分けて「設備資金」と「運転資金」の2つが必要です。設備資金には、以下のようなものが該当します。
- オフィスや店舗の契約にかかる費用
- 電話やインターネット環境を整える費用
- 内装や家具にかかる費用
- 初期段階で必要な道具や準備のための費用
一方、運転資金は以下のような費用です。
- 家賃
- 光熱費
- 通信費
- 外注費や宣伝費
2つの資金を分けて考えることで、費用ごとに必要なタイミングも把握できるようになります。
それぞれの資金の調達方法として自己資金はもちろん、銀行や日本政策金融公庫からの融資、地方自治体からの補助金、個人投資家からの投資、クラウドファンディングなどが挙げられます。資金の調達方法次第では、売上の安定しないうちから返済が必要なケースもありますので、負担になりすぎないためにも、少なくとも3割以上は自己資金で準備しておくようにしてください。
- 必要な手続きを進める
起業には、それぞれ手続きが必要です。法人には、実印や定款の作成、資本金の準備や登記といった手続きがあります。一方、個人事業主は税務署に開業届を提出するだけで完了します。とくに、会社設立の手続きは書類の作成や申請に時間がかかるため、トラブルにならないよう余裕を持って進めていくのが重要です。
- 事業を始める
資金調達や手続きが終われば、事業開始です。事業計画にもとづいて、進めていきましょう。事業開始後も、事業以外の事務や会計などやるべきことがたくさんあります。起業に関しては、自分の意思決定の範囲が広いため相談できる人を見つけたり、コミュニティに属したりするのも悩みを解決するのに有効な手段です。起業前に、できるだけ情報を集めて目的が達成できる理想の環境をつくれるようにしてください。
起業に向いている人とは
この項では、起業をするのに向いている人、向いていない人の特徴を紹介します。自分の性格が、起業においてどんなシーンで強みや負担になるのかわかりますので、ぜひ確認してください。向いてない人の特徴に当てはまった方は意識をして変えるほか、サポートしてくれる人を見つけたり仕組みづくりをしたりといった対策も検討しましょう。
起業に向いている人の特徴
起業に向いている人に多い特徴として挙げられるのは、以下の4つです。
- 行動力がある
- 専門的な知識やスキルがある
- 柔軟な対応ができる
- 素直に受け入れられる
1つ目は、行動力があることです。起業すると、自分で意思決定をおこない管理、進行していく必要があります。自分の行動が事業の進み具合に直結しやすいため、行動力があると起業に向いているといえます。また、新しいことへの挑戦がすぐにできる行動力も重要です。2つ目は、専門性を持っていることです。自分の強みとなる専門的なノウハウがあれば、活かした商品やサービスをつくれます。全く経験のない業界や分野で起業する場合は、売上を見込めるまで時間がかかりやすいため、あらかじめ専門性があるほうが有利です。3つ目は、柔軟な考え方で状況に合わせた対応ができることです。起業にあたっては、計画性が大事ですが、不測の事態は何度も起こります。トラブルに対して、状況を把握しベストな選択をするのが起業する人の役目です。決めつけすぎずに、変化に対応できる余裕を持ってください。4つ目は、素直な気持ちを持っていることです。起業にはたくさんの失敗がついてきます。改善すべきことに向き合ったり、自分と違う意見のよい部分を見つけたりできる素直な気持ちは、合理的な判断をする上で重要です。誠実な対応は、周りの人からも応援されやすくなるでしょう。
起業に向いていない人の特徴
起業に向いていないとされる人の特徴は、以下の4つです。
- 責任感がない
- お金にだらしない
- 感情をコントロールできない
- 不安で行動できない
1つ目は、責任感がないことです。自分の意思決定には責任もともないます。他人のせいにしたり、途中で投げ出して迷惑をかけたりすれば、周りからの評価も下がってしまうでしょう。行動には責任がともなうのを常に意識した上で、リスクを考えて判断しましょう。2つ目は、お金の管理ができないことです。とくに、浪費癖がある方や後先を考えずに使ってしまう方は注意が必要です。何にいくら使ったのかを把握できるようにしておきましょう。自分のお金を管理できないと事業周りのお金の判断は難しいといえます。まずは、身の回りのお金の流れを意識することからはじめてください。3つ目は、感情が上手くコントロールできないことです。感情をそのままぶつけてしまうと、上手くいかないケースもたくさんあります。相手のことや今後のことも考えて、感情を上手くコントロールする習慣をつけましょう。4つ目は、慎重すぎて行動できないことです。前述のとおり、起業には計画性や調査が必要ですが、予想しきれないこともたくさんあります。時には、リスクを考えながら可能性を感じた事業に踏み込むのも大切です。苦手な方は、ルールを決めるなど対策をしてスピーディな判断ができるようにしましょう。
起業に関するよくあるQ&A
この項では、起業に関してのよくある質問に回答しています。それぞれ確認して、さらに起業への理解を深めてください。
個人事業主と法人どちらがおすすめ?
事業内容や売上の規模に合わせて選んでください。個人事業主と法人には手続きだけでなく、税金面でも違いがあります。融資の際は、法人のほうが信用面では有利といったケースもありますが、コストでは個人事業主のほうがリスクを抑えられるため、まずは個人事業主からスタートするのもおすすめです。
起業に必要な資金はいくら?
それぞれの企業形態や事業内容によって、大きく異なります。初期投資として場所や道具を揃える設備資金と事業を続けるための運転資金から、自分の事業に必要な資金を算出しましょう。手続きに関しても費用は異なりますが、株式会社の設立であれば20万円程度です。個人事業主は開業届を提出するだけですので、手続き自体にはほとんど費用がかかりません。
学生でも起業できる?
学生でも起業は可能です。近年では在学中に起業する方も増えています。実務経験がないケースが多いため、信用面では不利ともいえますが、アイデアやスキル次第では大きな成果につながります。学業とのバランスやリスクを取りすぎないようにするなど、計画をもって挑戦してください。
成功させるにはどうすればよい?
目的を持ってはじめることが重要です。起業を通して何を実現したいのかをあらかじめ決めておきましょう。その上で、社会に必要な商品やサービスを提供することも大切です。リサーチを重ね、ニーズを把握して必要とされるものを見つけてください。売上が上がらなければ、改善にかける時間やお金がないといった悪循環になってしまいます。事業の根幹である商品やサービスが誰に、どのくらい求めているのかを分析しましょう。売上が読めない場合は、コストをかけすぎないことも大切です。上手くいかなかった場合のリスクを常に考えながら、過度な初期投資を避け、適度な規模からはじめてください。起業に対する姿勢の面では、変化に対応するのも重要なポイントです。流行りや需要に敏感になって対応していかなければ時代の変化についていくことができません。柔軟性をもって、必要な対応をその都度見極めていきましょう。自分の意思決定が状況を左右する場面が多いため、悩みが相談できる人やコミュニティを見つけるなどしながら、目的に沿った行動を意識して進めてください。
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まとめ
起業して目的を達成するには、ニーズを理解するための徹底したリサーチや販売方法などの情報収集、サービス改善のための見直しやスキルアップといった、たくさんの行動が必要です。必要な行動に集中するには、無駄なく時間を使える環境も大きな要因となります。新大阪のシェアオフィス「WORKPHIL」は、24時間利用できるのが魅力です。手軽にオフィスとして利用できるだけでなく、自分のペースで好きな時間に作業できるのはとくに行動量が必要な、起業しはじめに大きなメリットがあるといえます。また、リフレッシュできるラウンジや商談ができるミーティングルームなどもあり、ビジネスに集中できる空間となっています。低コストながら防犯対策が充実しているのも、安心のポイントです。