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オフィスに個室ブースを導入した場合に得られるメリットは?

2024.07.20

オフィスにおける個室ブースの導入が増えています。これは、さまざまな働き方や柔軟なオフィス環境への需要が高まっていることが背景にあります。個室ブースはプライバシーを確保しつつ、集中力を保てるため効率的に作業できる空間です。本記事では、個室ブースの特徴やメリット、導入時の注意点などを詳しく解説し、オフィス環境の改善に役立つ情報を紹介します。

個室ブースとは

個室ブースとは、オフィス内に設置される独立した小規模な空間のことです。主に1人から数人での利用を想定しており、会議や集中作業、通話などさまざまな用途に対応できる多機能な設備です。近年のワークスタイルの変化にともない、柔軟なオフィス環境のひとつとして注目を集めています。個室ブースは、オープンオフィスの利点を活かしつつ、必要に応じてプライバシーや静かな環境を確保できる場所として、重要な役割を果たしています。

注目が集まる背景

個室ブースが注目される背景には、働き方の多様化やオフィス環境の変化があります。オープンオフィスの普及により、コミュニケーションが活性化する一方で、集中力の低下や騒音の問題が指摘されてきました。また、テレワークの増加にともない、オンライン会議の需要も高まっています。こうした状況下で、静かな環境で作業できる場所やプライバシーを確保できるスペースへのニーズが高まり、個室ブースが注目を集めるようになりました。さらに、ワークライフバランスの重視やクリエイティブな業務の増加も、個室ブースの需要を後押ししています。企業は従業員の生産性と満足度の向上を目指し、さまざまな働き方を支援する環境整備の一環として個室ブースを導入する傾向にあります。

種類

個室ブースには主にオープン型、クローズ型、セミクローズ型の3種類が存在します。それぞれ特徴が異なるため、用途や設置環境に応じて選択する必要があります。ここからは、個室ブースのそれぞれの特徴について説明します。

オープン型

オープン型は、3面が壁に囲まれている個室ブースです。1面がオープンになっており、天井も開放されているため、開放感があり圧迫感が少ないのが特徴です。通気性もよく、オフィス全体との一体感を保ちつつ、ある程度のプライバシーを確保できます。しかし、完全な遮音性はないため、周囲の音が気になる場合もあります。主に短時間の作業や簡単な打ち合わせなど、比較的オープンな用途に適しています。通話する場合は、ヘッドセットが必要となるため、準備しておきましょう。デザイン面でもオフィスの雰囲気を損なわず、視覚的な開放感を維持できる点が魅力です。また、設置や移動が比較的容易なため、レイアウト変更にも柔軟に対応できます。

クローズ型

クローズ型は、四方を壁で囲み、天井も完全に閉じられた個室ブースです。高い遮音性と優れたプライバシー保護機能が特徴です。完全な個室となるため、長時間の集中作業や重要な商談などにも適しており、ストレスフリーな環境を求める従業員に人気があります。また、外部からの視線を完全に遮断できるため、機密情報を扱う業務にも安心して使用できます。一方で、密閉空間となるため、換気や温度調整には注意が必要です。最近では、換気システムや空調を備えたハイスペックな製品も増えています。

セミクローズ型

セミクローズ型は、オープン型とクローズ型の中間的な特徴をもつ個室ブースです。上部が開放されていて下部が閉じられているなど、部分的に開放部分がある設計になっています。適度な遮音性とプライバシーを確保しつつ、圧迫感を軽減できる点が魅力です。また、通気性も確保しやすいため、長時間の利用にも適しています。さまざまな用途に対応できる汎用性の高さから、多くのオフィスで採用されています。オフィス全体の雰囲気との調和も取りやすく、開放感と個室感のバランスが取れているため、多くの従業員に受け入れられやすいです。さらに、自然光を取り入れやすい設計も可能なため、快適性と生産性の両立を図れます。

集中ブースとの違い

個室ブースと似た概念に「集中ブース」がありますが、両者には違いがあります。集中ブースは簡易的なパーテーション等でスペースを作ったものです。パーテーションで区切ってあるだけのため、個室ブースのほうが遮断性が高い空間となります。機密性の高い会議などを行う際には、個人ブースの方が向いているでしょう。

個室ブースのメリット

個室ブースの導入には、業務効率の向上やコミュニケーションの活性化など、さまざまなメリットがあります。ここからは、主なメリットについて詳しく解説します。

会議用に適切なスペースを確保できる

個室ブースを導入することで、会議用の適切なスペースを確保できます。従来の会議室は大きすぎて少人数の打ち合わせには不向きな場合がありましたが、個室ブースなら2〜4人程度の小規模な会議に最適なスペースを提供できます。また、防音性能が高いため、機密性の高い会議も安心して行えることもメリットです。さらに、オンライン会議の際も周囲を気にせず集中して参加できるため、リモートワーク時代に適した環境を整えられます。加えて、個室ブースは予約システムと連携させることで、効率的にスペースを管理できます。予約システムがあれば、会議室の空き状況を即座に確認でき、スムーズな予約と利用が実現できるでしょう。

業務に集中できる

個室ブースの最大のメリットが、業務に集中できる環境を提供することです。オープンオフィスでは周囲の騒音や視線が気になり、集中力が低下しがちです。しかし、個室ブースなら外部からの音を遮断できます。とくにクローズ型やセミクローズ型のブースは高い遮音性能を持つため、静かな環境で作業に没頭できます。個室化されていることで心理的な安心感も得られ、リラックスした状態で業務に取り組めるでしょう。

作業効率が向上する

個室ブースの導入により、作業効率の大幅な向上が期待できます。集中できる環境で作業することで、タスクの完了速度が上がり、ミスも減少します。また、必要な時に即座に利用できるため、アイデアが浮かんだ際にすぐに集中して作業に取り掛かれることもメリットです。さらに、個室ブース内では自分のペースで作業を進められるため、個人の作業スタイルに合わせて効率的に業務を進められます。結果として、個人の生産性向上だけでなく、組織全体の業務効率アップにもつながります。

セキュリティリスクを抑えられる

個室ブースは、オフィス内のセキュリティリスクを低減する効果があります。機密性の高い資料を扱う際や、重要な電話をする際など、周囲の目や耳を気にせずに作業できるため、情報漏洩のリスクを抑えられます。とくにクローズ型のブースは高い遮音性と視線遮断効果があるため、機密性の高い業務にも対応できるのがメリットです。また、個人情報を含む資料の閲覧やオンライン会議の実施など、日常的なセキュリティ対策としても有効です。これにより、従業員の情報管理意識も高まり、組織全体のセキュリティレベルの向上につながるでしょう。

個室ブースの注意点

個室ブースには多くのメリットがありますが、導入や運用に際しては注意すべき点もあります。ここからは、個室ブースを導入する際の主な注意点について見ていきましょう。

設置スペースが必要となる

個室ブースの導入には、一定のスペースが必要になります。オフィスの床面積に余裕がない場合、既存のレイアウトの見直しや、ほかの設備の移動が必要になるでしょう。また、複数のブースを設置する場合は、それぞれのブース間のスペースや通路の確保も考慮しなければなりません。さらに、電源や照明、空調などの設備も必要となるため、設置場所を選ぶ際は慎重にならなければいけません。オフィス全体のレイアウトや動線を考慮し、最適な配置を計画することが重要となってきます。

導入にコストがかかる

個室ブースの導入には、一定のコストがかかります。製品の購入費用だけでなく、設置工事や電気工事などの付帯工事費用も考慮する必要があります。また、高機能な製品ほど価格が高くなる傾向にあるため、必要な機能と予算のバランスを取ることが重要です。さらに、メンテナンスや清掃などの維持費用も長期的には発生します。ただし、業務効率の向上や従業員満足度の改善など、導入による利益も大きいため、投資対効果を十分に検討したうえで導入を決めましょう。

利用時のルールを決める

個室ブースを効果的に活用するためには、明確な利用ルールを設定することが重要です。たとえば、利用時間の制限や予約システムの導入、使用目的の明確化などが考えられます。長時間の独占を防ぐため、1回の利用時間に上限を設けたり、使用後の清掃や換気を義務付けたりすることも必要です。また、機密情報を扱う際の注意事項や、ほかの従業員への配慮なども明文化しておくとよいでしょう。利用ルールを事前に明確にし、全従業員が公平かつ効率的に利用できるような環境を整えることが、個室ブースの成功につながります。

消防法や建築基準法を確認する

個室ブースの設置の際は、消防法や建築基準法などの法規制に準拠する必要があります。とくに、天井が閉じられたクローズ型のブースを設置する場合は、消防法上の「居室」とみなされる可能性があり、それに応じた防火設備や避難経路の確保が必要です。また、建築基準法における床面積の算定方法にも影響する可能性があるため、事前に専門家や行政機関に相談することをおすすめします。さらに、消火器の設置や非常時の対応手順なども考慮し、安全性を確保することが重要です。法令遵守は企業の社会的責任でもあるため、慎重な対応が求められます。

搬入経路を確認する

個室ブースの導入時には、搬入経路の確認が重要です。多くの個室ブースは、ある程度組み立てられた状態で搬入されるため、エレベーターや廊下、ドアなどの寸法や耐荷重を事前に確認しておきましょう。とくに、オフィスが高層階にある場合や、建物の構造上制約がある場合は注意が必要です。また、搬入時の騒音や振動、他のテナントへの影響なども考慮し、建物管理者との調整が必要になる場合もあります。さらに、搬入後の組立作業のためのスペースも確保しておく必要があります。以上の点を事前に確認し、スムーズな導入を計画しましょう。

個室ブースの導入方法

個室ブースの導入方法には、主にシェアオフィスの利用とレンタル・購入の2つの方法があります。それぞれの特徴や利点を理解し、自社に最適な方法を選択しましょう。

シェアオフィスを契約する

シェアオフィスを契約することで、個室ブースを含むさまざまなワークスペースを利用できます。この方法のメリットは、初期投資を抑えられることと、必要に応じて柔軟に利用できる点です。多くのシェアオフィスでは、個室ブースだけでなく、オープンスペースや会議室なども併設されているため、業務の内容に応じて適切な環境を選択できます。また、運営会社がメンテナンスや清掃を行ってくれるため、管理の手間も省けるでしょう。ただし、長期的に見ると月額費用の負担が大きくなる可能性があるため、利用頻度や期間を考慮して判断する必要があります。

レンタルもしくは購入する

個室ブースをレンタルまたは購入する方法は、自社オフィス内に直接設置する場合に適しています。レンタルの場合、初期費用を抑えつつ、必要な期間だけ利用できるのがメリットです。一方、購入の場合は初期投資は大きくなりますが、長期的には費用対効果が高くなる可能性があります。また、自社でカスタマイズしやすいのも購入のメリットです。いずれの方法も、オフィスのレイアウトや従業員のニーズに合わせて柔軟に配置できます。ただし、メンテナンスや管理は自社で行う必要があるため、これらの負担も考慮して判断することが重要です。こちらの記事では、オフィス移転について解説しています。当日までのチェックリストや必要な手続きも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

個室ブースは、現代のオフィス環境に欠かせないものとして注目を集めています。集中力の向上やプライバシーの確保、業務効率の改善など、多くのメリットをもたらす一方で、導入には慎重な検討が必要です。設置スペースの確保やコスト、法令遵守など、さまざまな観点から検討を重ね、自社に最適な導入方法を選択しましょう。WORKPHILは、お客様のニーズに応える最適なソリューションを提供いたします。当社のシェアオフィスでは、ミーティングルームやTELブース、個室ブースなどを含むさまざまなワークスペースをご用意しており、初期投資なしで柔軟にご利用いただけます。最新の設備と快適な環境を整えているため、お客様はすぐに生産性の高い働き方を実現できるでしょう。また、メンテナンスや管理は当社が担当いたしますので、お客様は本業に集中していただけます。従業員の満足度と生産性を高めるツールとして、ぜひWORKPHILの個室ブースをご活用ください。