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オフィスレイアウトはどのように決める?6つのコツを紹介

2024.05.13

オフィスレイアウトの変更をする際に、どうすれば効果的に業務効率の向上につながるレイアウトにできるのでしょうか。最近は、コロナにより働き方が大きく変化してきました。リモートワークの普及やオフィスの縮小化が広がったことで、業務効率の低下やコミュニケーション不足から、定期的なオフィスへの出勤を義務付ける企業も増えています。オフィスレイアウト変更は、オフィスの価値をさらに高めるとともに、スタッフがリラックスして気持ちよく働くことのできる環境にすることで、パフォーマンスの向上につながります。この記事で、オフィスレイアウトの変更を考えている方に向けて、デスクの配置方法やレイアウトの決め方のコツをお伝えしていきます。

オフィスレイアウトの配置方法

オフィスレイアウトを決める際に、デスクの配置によって全体の印象を大きく決める要素となります。配置方法にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。オフィスレイアウトの配置方法と特徴を7つ紹介していきます。それぞれの企業や部署の業務内容などの特性に合う配置方法を見つけていきましょう。

対向型レイアウト

対向型レイアウトは、グループごとにデスクを向かい合わせに設置して、島を作る方法です。オフィスの中では一般的なスタイルであり、スタッフ同士が向かい合わせのため、コミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。また、グループごとに分かれているため、配置替えやスタッフの増員などに効率よく対応できるでしょう。しかし、スタッフの集中が途切れやすいというデメリットがあります。個々の作業が多く、集中力が必要なオフィスにはおすすめしないレイアウトです。

背面型レイアウト

背面型レイアウトは、スタッフ同士が顔を向かい合わせないように、背中同士を向かい合わせる設置方法です。ほかのスタッフの視線を気にすることなく作業ができることや、振り返ればスタッフがいるため、集中しやすくコミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。また、限られた空間でも対応がしやすいレイアウトで、スペースの効率がよいことも特徴です。さらに、デスク同士の間にテーブルを設置すれば、簡易的なミーティングのスペースになるため、会議室などへの移動の必要がなく、仕事効率の向上につながります。

同向型レイアウト

同向型レイアウトは、すべてのデスクを同じ方向に並べて配置する方法です。コールセンターや銀行の店鋪などでよく見るスタイルであり、窓口や受付業務、ワークフローが確立されている仕事に適しています。同向型レイアウトは、視線を気にすることなく個々の作業に集中できます。しかし、前後方向のスタッフとのコミュニケーションが取りづらいことがデメリットです。よって、一般的な企業のオフィスレイアウトには不向きでしょう。

ブース型レイアウト

ブース型レイアウトは、個々のデスクの間に仕切りやパーテーション、完全個人ブースを設置する方法です。パネルでほかのスタッフの視線を遮るため、周囲の情報を遮断して高度な集中を必要とする仕事に適しています。最近では「自分が集中できる場所で自由に働く」という考え方が推奨されており、個人ブースを設置する企業も増えています。個人で作業することの多いクリエイティブ職や専門職は、ブース型レイアウトはおすすめです。しかし、スタッフ同士が顔を合わせづらいという特徴もあり、仕事の進捗管理やコミュニケーションが取りづらいというデメリットもあります。

クロス型レイアウト

クロス型レイアウトとは、デスクを縦横に交差して配置する方法です。デスクが縦横に配置されていることにより、通路がジグザグとなり、スタッフ導線の固定化を防ぎ、コミュニケーションを活性化できるというメリットがあります。ただし、スタッフのコミュニケーション重視のため、限られた空間での配置は困難な場合も多く、スペース効率はよいとはいえません。

ブーメラン型レイアウト

ブーメラン型レイアウトは、120度のブーメラン型デスク3つを亀甲状に向かい合わせで配置する方法です。120度デスクを使用しているため、個人の作業面積が広くて、複数モニターを見やすく設置することも可能です。スタッフ同士が向かい合わせのデスクのため、スタッフ同士のコミュニケーションが取りやすいです。また、デスクが大きいことで適度な距離を保つことができるため、個人の作業に集中できるというメリットがあります。しかし、大きいデスクを設置するため、かなり広いスペースが必要であることがデメリットです。

卍型レイアウト

卍型レイアウトは、4つのデスクを卍型に並べて配置する方法です。デスクは隣接していますが、ほかのスタッフと視線が合いづらいため、個人の作業が多い仕事に適しています。少人数グループであれば、対向型レイアウトのようにグループを分けることが可能であり、ある程度のプライベートを確保しつつ、スタッフとのコミュニケーションが取れるというメリットがあります。しかし、対向型レイアウトと比べスペース効率は悪いため、狭いオフィスでは配置できない場合もあります。

オフィスレイアウトを決める際のコツ

ここからはオフィスレイアウトを決める際に、何からはじめたらよいかを順序立てて説明します。スケジュールや予算などからレイアウトの大枠を決めてしまうと、実際にレイアウト変更をしてからトラブルが起こる場合もあるため、慎重に進めていきましょう。

コンセプトを明確にする

オフィスレイアウトを決める際に、はじめに行うべきことは「コンセプトを明確にする」ことです。コンセプトを決めるためには「企業理念・働き方・ブランド価値の浸透」の3つのポイントがあります。オフィスは、企業の価値をスタッフや外面に表現するための重要な要素です。たとえば、自社製品やコーポレートカラーをオフィスのデザインに取り入れることで、スタッフへのインナーメッセージや外部へのブランディング効果も期待できます。オフィスレイアウトの変更の際は、企業がどのようなメッセージを発信したいのかを意識してコンセプトを決める必要があります。次に「スタッフの働きやすさ」です。スタッフが働きやすい環境であればあるほど、パフォーマンスは向上します。企業の特性を考慮に入れつつ、スタッフとともにどんな未来を創造したいのかを考えながら、コンセプトを決めましょう。最後に「コミュニケーションの取りやすさ」です。企業において、スタッフ間のコミュニケーションの取りやすさは、業務効率を大きく左右します。コミュニケーションの取り方は、リモートワークの普及もあり多様化しています。誰でも使用できるフリースペースを作ったり、リモートワーク環境の向上を目指しブース席の設置をしたりするなど、方法はさまざまです。企業の特性に応じて、必要なコミュニケーションをスムーズに取れる方法を考える必要があります。この3つのポイントを参考にして、どのようなコンセプトでレイアウト変更を行うかをはじめに明確に決めておきましょう。

ゾーニング計画を立てる

次に、ゾーニング計画を立てましょう。ゾーニングとは、オフィスの空間を用途や機能ごとに区分けすることです。ゾーニングを決める際に、スタッフの数とオフィスの面積が適切かを検討します。1名あたり10.5平方メートルが適切とされており、必要なオフィス面積を算出できます。スペースが足りない際は、通常業務やミーティングスペースを優先的に確保して、併用できるスペースを多用するなど、ゾーニング計画を検討する必要があります。次に、機能ごとのスペースの配分を決めましょう。スタッフが作業を行う執務スペース以外にも、役員スペースや会議室などの共有スペース、食堂やラウンジなどの多目的スペース、廊下などの交通スペース、情報管理を行うセキュリティスペースがあります。一般的に執務スペースは、全体の50〜60%程度が適当であるといわれています。どのスペースをどれくらい配分するのかは、コンセプトや機能に応じて決めていきましょう。最後に、スタッフはどのような働き方をしているかを確認しましょう。リモートワークが多く出社率が低い企業と、内勤者が多い企業ではスペースの利用方法が違います。スタッフの特性に合わせて、ゾーニングを行う必要があります。

動線計画を立てる

次は、動線計画を立てましょう。動線をシンプルにすることで、スムーズな移動が可能となり業務効率が向上できます。また、動線を複雑化することで、コミュニケーションの活性化を図ることもできます。動線計画は、まず通路の確保からはじめましょう。スムーズに移動できない動線は、オフィスが使いづらくなり、ストレスの原因につながります。メイン通路は、人がすれ違っても余裕のある広さを最低限は確保してください。通路を確保したら、スタッフの業務内容に合わせたデスクや複合機の配置を考えます。スタッフが日々の業務において、遠回りやお客さんとすれ違ったりするような動線は避けましょう。しかし、動線は効率化だけでなく、コミュニケーションの活性化にもつなげられる要素です。わざとデスク配置をジグザグにしたり、目線が合いやすい工夫をするなど、動線を複雑化することも検討に入れながら決めていきましょう。

必要な業務スペースや通路幅を確保する

オフィスに十分なスペースが確保されていると、スタッフに快適で働きやすい環境を提供できます。通路幅や業務スペースの広さは、小さなストレスを軽減させてパフォーマンスを向上させます。しかし、広すぎるスペースは業務効率を悪化させて、賃料や光熱費が高くなるなどのデメリットもあるため、企業にあったスペースを検討することが必要です。適切な通路幅の目安としては、座席と座席や人がすれ違う通路幅の場合は1,600mm、デスク同士や座席と壁の間は900mm、収納庫と座席の間は1,500mmといわれています。

セキュリティを強化する

オフィスには、多くの個人情報や機密情報があります。オフィスレイアウトの変更の際は、どのようにセキュリティの強化を行うかがとても重要なポイントとなります。まずは、セキュリティスペースを外部からアクセスしにくい場所に、ゾーニングすることが大切です。配置場所という物理的な対策に加えて、入室者をシステム管理するなどの技術的な面もセキュリティを強化する必要があります。企業のセキュリティ対策の徹底は、現代のネットワーク社会において、企業の資産やスタッフを守ることや社会的責務を果たすために最重要な課題といえます。オフィスレイアウトを変更する際は、常にセキュリティ対策を意識して取り組むことが大切です。

コンセントの位置を考慮する

最後に、コンセントの位置は必ず考慮に入れましょう。オフィスレイアウト変更の際に、見落とされやすいのがコンセントの位置です。コンセントの位置を考慮せずレイアウトしてしまうと、コンセントの位置が遠くて配線が複雑になり、レイアウト変更で整理整頓されたスペースでも、実用的ではなくなりスタッフの作業効率が落ちて、ストレスにもつながります。また、企業で使用する機器の消費電力の把握も重要です。レイアウト変更後に場所によっては、大きな電力を必要とする機器は使えないという問題につながる可能性があります。コンセントを追加するには、別途工事費用が必要になります。余計な費用をかけないためにも、コンセント位置や消費電力も考慮に入れましょう。こちらの記事では、サテライトオフィスについて解説しています。サテライトオフィスの種類やメリットも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

オフィスのレイアウト変更は、スタッフのモチベーションの向上にもつながり、業務効率やパフォーマンスに大きく影響を及ぼします。また、企業としてスタッフにも対外的にもメッセージを発信できて、ブランディングにもつながるよい機会です。しかし、オフィスレイアウトは、現代の多様化した働き方に柔軟に対応しつつ、セキュリティ対策が強化されたものでなくてはなりません。実際レイアウトを変更する際には、オフィスの縮小によるスペース確保や低コスト化など、さまざまな問題点を解決する必要があるのも事実です。そのため、最近ではシェアオフィスを利用する企業も増えおり、賃貸オフィスよりも低コストでオフィスの開設ができると話題です。WORKPHILは、24時間いつでも自由に仕事ができる会員制のシェアオフィスです。さまざまな働き方に対応しており、個人ブースやミーティングスペース、ラウンジなどのオフィスの開設に必要なものはすべて準備されています。ICカードでの入退館の管理や、防犯カメラなどのセキュリティ対策も万全で、安心安全に利用することができます。気になる方は、お気軽にお問い合わせください。